屋根の棟とはどこ?修理が必要になる場合や方法・費用相場を解説
屋根は複数の部位から成り立っており、その中でも棟は特に重要です。
また、定期的なメンテナンスが必須ですが、傷みに気づきにくい場所でもあります。
「屋根の棟とはどこ?」
「修理にいくらかかるの?」
そう疑問に思っている方も多いでしょう。
今回は、屋根の棟の位置・役割・メンテナンスの必要性や重要性、さらに修理費用の相場まで詳しく解説します。
目次
屋根の棟とはどこ?修理が必要になる場合や方法・費用相場を解説
屋根の棟とは、屋根板の面が合わさった頂点の部分です。
屋根の形によって棟の数は変化しますが、屋根が平らでない限り最低1つは棟があります。
棟は場所により大棟・下り棟など名称が異なります。
屋根の接合部分を覆っており、屋根材の固定や雨水の侵入を防ぐなどさまざまな役割を担っている場所です。
屋根の素材によっては、瓦棟や板金棟と呼ばれることもあります。
棟に不具合があれば、雨水が屋根に浸入して雨漏りの原因になります。
結合部分がゆるんで、屋根全体に不具合が生じる可能性もあるでしょう。
屋根は定期的に点検やメンテナンスが必要ですが、その中でも棟の点検・保守は重要です。
屋根の棟にメンテナンスが必要な理由と修理費用相場
ここでは、屋根の棟にメンテナンスが必要な理由や修理費用相場をより詳しく解説します。
屋根は全体で定期的なメンテナンスがかかせません。
その中でも特に棟が重要視される理由なども解説するので、参考にしてください。
屋根棟は強風や雨の影響を受けやすい
屋根棟は屋根の中でも高いところにあるため、雨風や紫外線の影響を受けやすい場所です。
中でも風の被害は深刻で、台風など風が強い災害に遭遇すると新築の家でも棟が大きな被害を受け、修理が必要になるケースもあります。
台風などの大きな災害に遭っていなくても、経年と共に屋根の棟は釘や漆喰など棟を構成する部品が劣化します。
そのため、棟全体が弱くなるケースもあるでしょう。
棟全体が弱くなれば、少し強い風が吹いただけでも棟が破損する恐れがあります。
このほか、劣化した部品の部分から雨水が入り込み、雨漏りが発生するケースもあるため気をつけましょう。
屋根棟が壊れると雨漏りがおこる
屋根棟は大きく破損しない限り、なかなか劣化に気づけないものです。
雨漏りというと天井から切れ目無く水がしたたり落ちてくるイメージがあります。
しかし、破損箇所が小さいとじわじわと雨漏りして、長い時間かけてやっと「雨漏りがしている」とわかるケースもあるのです。
水がかかった木材や金属は腐食していきます。
雨漏りを放置しておくと、屋根全体の寿命が短くなる可能性も高いでしょう。
屋根棟の状態をチェックするには、専門的な業者による定期的な点検を受けるのが確実です。
台風などで屋根が破損した恐れがある場合は、早急に業者に屋根の状態を確認してもらいましょう。
屋根棟修理の修理費用相場
屋根棟修理の費用相場は、板金屋根が1㎡あたり8,000~1万円、瓦の交換が1枚3,000~4,000円、漆喰修理は1mあたり2,000~3,000円です。
屋根の棟全体を修理する場合は屋根棟の大きさによって費用が異なるので、業者に依頼して見積もりを作成してもらいましょう。
また、修理の方法によっても費用が変わります。
棟の修理だけでは済まず、屋根全体の葺き替えが必要になった場合は、100万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
なお、屋根修理は屋根の修理代に加えて足場を組む費用などもかかるので、高額になりがちです。
屋根棟修理に火災保険は使える?
屋根修理の業者をインターネットで調べていると、「火災保険で屋根修理」といった宣伝を見かけることもあります。
ここでは、屋根修理に火災保険が使える理由や火災保険がカバーしてくれる範囲などを紹介します。
台風をはじめとする災害で壊れた場合は使える
火災保険は、火災に遭って家屋や家財が損失した場合に補償してくれる保険といったイメージがあります。
しかし、火災以外にも雹や台風、暴風雨などによって家屋が壊れても補償してくれる商品もあります。
加入している火災保険が災害による家屋の破損に対応している場合、台風などで屋根棟が破損したときに火災保険を利用して修理が可能です。
火災保険の請求方法、申請のタイミングなどは保険会社によって異なります。
明らかに台風などの災害で屋根が壊れた場合は、まず保険会社に連絡して対応を相談してください。
経年劣化は使用不可である
屋根修理を行う業者の中には、どのような屋根の破損も火災保険で修理ができるようなものいいをしているケースもあります。
しかし、経年劣化による破損は火災保険の対象外です。
屋根の修理を行う会社の中には、「お客様自身で火災保険の申請手続をしていただければ、あとで保険金がかえってきます」と高額な修理の契約を結ばせようとするところもあります。
このような会社とは、契約しないように気をつけましょう。
保険会社は屋根棟が破損した原因をしっかりと調査したうえで保険金を支払うかどうか判断します。
屋根の工事業者が「災害で壊れたことにしてあげます」といってもばれてしまうからです。
まとめ
屋根の棟は屋根の面が合わさった箇所であり、屋根の中では特に雨風の影響を受けやすい場所です。
屋根全体を長持ちさせたいなら、定期的なメンテナンスと修理を行いましょう。
なお、台風など災害で屋根の棟が破損した場合は、加入している火災保険で修理ができるケースもあります。
詳しくは、保険会社に問い合わせてください。