お役立ちコラム

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加湿器利用時の結露対策!どうして加湿すると結露が発生するの?

乾燥が気になる時期になると、室内で加湿器を活用する家庭も多いでしょう。
ですが、室内の湿度が高くなると、窓の結露もひどくなってしまうという悩みを抱える家庭もあるでしょう。

加湿器利用時には、どうして結露がひどくなるのかを解説し、対策についてもまとめます。

加湿器利用時の結露対策!どうして加湿すると結露が発生するの?

結露が発生する要因

屋内と屋外の気温差が激しいと、窓に結露が発生することは、よく知られています。
ですが、結露が発生する要因は、気温差だけではないのです。
気温差があっても、空気が乾いていると結露は発生しません。

飽和水蒸気量と結露

夏になると、昼過ぎから入道雲ができはじめ、夕立が発生することがあります。
これは日中に暖められた空気が、上昇気流に乗って上空に上がり、冷えた空気にさらされることで、水分が雨粒となり落ちてくるためです。

結露も似たような仕組みで起こっています。
空気中には、水分が気体の状態、つまり水蒸気として含まれています。
水分は、気温によって水蒸気として空気中に存在できる量が変化します。

ある温度において、水蒸気として存在できる最大量を「飽和水蒸気量」といいます。
温度が高ければ高いほど、飽和水蒸気量が多く、温度が低くなれば飽和水蒸気量は低下します。

つまり、気温が高いと、たくさんの水分が水蒸気として空気中に存在できますが、気温が下がると水蒸気として存在できない水分が、液体化して水となるのです。
空で、空気が急激に冷やされると水蒸気は雨粒となり、窓際で空気が急激に冷やされると水蒸気は結露として現れるのです。

ですが同じように、暑い日でも夕立が起こらないことがあります。
気温が高くても湿度が低く、乾燥している場合です。

空気中に含まれる水蒸気が、飽和水蒸気量以下であれば、そのまま水蒸気として存在できるので雨粒になりません。
同じように、結露も気温が高くても乾燥していれば、窓際で冷やされたとしても結露になりにくいのです。

結露と乾燥

乾燥しがちな季節には、のどや肌を乾燥から守るためにも加湿器を活用することは必要です。
ですが加湿器で必要以上に加湿してしまうと、先ほども説明した通り空気中に含まれる水蒸気量が増えるため、窓際などで空気が冷えると結露が発生してしまいます。

加湿器で室内の空気を加湿する場合、湿度60%以下にとどめることで、結露の発生はおおむね防げるといわれています。

ただ、窓際で結露が発生しているのにもかかわらず、室内の空気が乾燥しているように感じることがあります。
実は結露が発生していることが、室内の乾燥につながっているのです。

結露により湿気が失われる

水は、ある性質を持っています。
液体化した水は、周囲の水分子を集めるというものです。
窓などに結露が発生すると、その結露が空気中の水分を集めてしまうのです。

その結果、加湿すればするほど結露に水分が奪われてしまい乾燥を加速させていきます。
結露が除湿器の働きをすることで、湿気が失われ、部屋がどんどん乾燥していくのです。

加湿しながら結露を防ぐには

乾燥する時期に、結露を防ぎながら加湿器を活用するためには、いくつかの工夫が必要です。

気温が低い場所に加湿器を置く

気温が低いと飽和水蒸気量も少ないため過加湿が防げます。
そのため、加湿器を部屋の中でも気温が低い場所に設置すると良いでしょう。

壁や家具から10㎝は離す

気温が低い場所というと、窓際や扉のそばなどが思い浮かぶかもしれません。
また加湿器自体も場所を取るため、できれば部屋の隅に置きたいところですよね。

ですが壁や家具、窓の近くを加湿すると、結露につながります。
壁や家具などからは、10㎝は離した場所に設置するのが理想です。
可能であれば、部屋の真ん中がベストといわれています。

湿度調整機能を持つものを活用しよう

加湿器には、周りの湿度に関係なくどんどん加湿を続けるものと、湿度調整機能といって一定の湿度に保つ機能を持つものがあります。
湿度調整機能があるものなら、過加湿を防げます。

結露対策グッズの活用

結露しやすい場所に、あらかじめ結露対策グッズを活用する方法もあります。
窓であれば、シートやスプレーなどの結露対策を実施しておくのも良いでしょう。

リフォームで解決できる可能性もある

さまざまな工夫で結露対策を実行しても、結露が起こる場合には、窓やサッシなどをリフォームすることで解決する方法があります。
窓やサッシに熱が伝わりやすい素材のものを利用していると、どうしても結露が起こりやすくなります。

寒冷地仕様の窓やサッシなどを導入することで、断熱性能が高まり結露が起こりにくくなることがあります。
費用は掛かりますが、断熱性能が高まるため、室温が下がりにくくなり、光熱費が下がることがあります。

長い目で見ると、光熱費削減のメリットもありますよ。

まとめ

加湿器を使うと、結露が起こりやすくなるのは、室内の湿度が高くなりすぎる「過加湿」が原因になっている可能性があります。
湿度は45~60%程度が適当といわれています。
過加湿にならないよう注意しながら加湿器を活用しましょう。

また結露でお悩みの場合、リフォームで改善できる可能性があるので、一度当社にご相談ください。

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